演劇集団円公演『フォースタス』
ご観劇下さいました皆様、ありがとうございました。予想外の演出に戸惑った方々、がっかりなさった方々、面白がって下さった方々、賛否は色々でした。がっかりなさった方々には大変申し訳ありませんでした。次回にご期待下さい。
スズカツさんこと鈴木勝秀さんの演出は、奇抜、エキセントリック、ファッショナブル等、色々取り沙汰されていたので、ある程度の覚悟はしていたのですが、やはり最初は戸惑いました。『自分の感じる事、やりたい事を稽古場で見せて下さい。』これが演出家からの唯一の注文でした。
...意味を考えたり、解釈にこだわるから動けなくなる俳優が多いのです。やりたい事は自分の物なのだから、まずはそれをやってみる。どう観られるかは観る人に任せれば良い。嫌いな人もいるでしょうけど、好きな人もいるでしょうから。一貫してスズカツさんの方針でした。迷ったり躊躇したりすると、『失敗を恐れていませんか?』『褒められたいと思っていませんか?』そんな俳優の心の内を見透かしたようなアドバイスが飛んで来るようでした。
幕が開くと、お客様の反応は様々でした。でも想定内ですから、「やっぱりね」と、言いながら楽しんで演じていました。いつもと違う何か。挑戦したくなるんですよね。お客様には迷惑でしょうね。すみません!
いつも辛口で、つまらなければつまらないと言って飲み、面白ければ面白いと言いながら飲む。どっちにしてもずっと私を観ていてくれるありがたい学生時代からの親友は、今回は何も言わずに帰ってしまったので、ああ、気に入らなかったのかなと思っていると、メールが来ました。『好きな部類の芝居でしたよ。心地良く鑑賞しました。』
ビックリです。そして、一番嬉しかった。
観る人に委ねる勇気。改めて学んだように思います。
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