『愛(かな)しきは』

『 愛しきは 』

 

昨日、千穐楽でした。

 

ご来場下さいました皆様、本当にありがとうございました。ご好評を頂き、感謝しております。

 

７０年前の日本。ある家族とその隣人の敗戦からの３年間を描いた作品でした。闇屋で捕まる息子や黒人と結婚する娘、価値観の１８０度の転換を迫られた家族の絶望からの脱却と未来への希望。終幕近くで黒人の孫を始めて抱いた頑固親父が呟きます。

 

『 罪のねえ面してるじゃねえか。』

 

未来を受け入れた瞬間です。

 

いつの時代も生まれて来る新しい命に罪はありません。世代を超え、人種を超えて未来を作る。そんな世界であって欲しいです。破壊しかない戦争など二度とあってはならないのだと強く思いました。

 

私の次回公演は、三島由紀夫の『近代能楽集』より『道成寺』と『熊野』です。私は『道成寺』に出演します。５月１９日(火)より２４日(日)まで、銀座みゆき館劇場です。

 

どうぞよろしくお願いします。

 

青山伊津美